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真実の行方

 「真実の行方」

製作年: 1996年

製作国:アメリカ

監督: グレゴリー・ホブリット

出演者: 

(マーティン・ヴェイル) リチャード・ギア

(ジャネット・ヴェナブル) ローラ・リニー     

(ジャッジ・ショート) アルフレ・ウッダード

(モリー・アリントン) フランシス・マクドーマンド

(アーロン) エドワード・ノートン

「解説」はオールシネマ オンラインより

大司教惨殺事件で逮捕されたのは、彼の侍者のアーロンという青年だった。売名家と呼ばれている弁護士マーティンは、事件の話題性から無償での弁護を申し出た。

あどけないアーロンの表情を使ったマーティンの作戦も、明らかにされていく宅地開発に絡む大司教への恨みや“悪魔払い”の名のもとにビデオに収められた醜聞も、元恋人の検事ジャネットによって次々と提出される物的証拠の前にはなす術が無かった。そんな時、アーロンの精神分析を担当したアーリントン女医がつかんだ事実とは………。

二転三転するプロット、憎々しいR・ギア、緊迫する法廷、すべてが一級品の法廷サスペンスとなっている。しかし何といっても圧巻は、ゴールデン・グローブ助演男優賞をはじめ数々の賞に輝いたアーロン役のE・ノートンである。

彼の笑顔の下に隠された不気味な演技が作品の面白さを決定づけている。ラスト、名声に背を向けるギアの表情も実に良い。

Sinzitu

☆☆☆ 観おわってから ☆☆☆

このブログのタイトル(いい映画みつけた!)にふさわしい映画だった。

とにかく面白かった。

大司教ラッシュマンの惨殺死体が自宅で発見される。容疑者である19歳の青年アーロンは逃亡中だが、ヘリコプターも上から追跡して逮捕されるのは時間の問題。アーロンの弁護を無償で買って出たのが辣腕弁護士のマーティン・ヴェイルを演ずるリチャード・ギア。

さっそくアーロンとの面会にこぎ着け、その話では大司教に助手として仕え、父親のようにして慕っているので殺す理由はないと言う。さらに突き詰めてみると、アーロンは殺害現場をふとしたはずみで覗き、その時に何者かの人影が自分を襲って来て、それ以後の記憶は消えたと言う。

裁判の初公判が行われ、対する検事側の担当者は州検事ショウネシーが指名したマーティンのかつての弟子で恋人でもあったジャネットである。シャネットは当然のごとくアーロンを第一級殺人罪で告訴する。

マーティンはアーロンに黙秘を指示して時間を稼ぐ一方、精神科医アーリントンにアーロンの記憶の途絶えているところの分析を依頼する。

一方検察側のジャネットはラッシュマンの死体の無数の刺し傷に“B32-156 ”の文字を刻み付けられているのをヒントにし、それが教会の図書室にあった「緋文字」という本の記号に符合していることを知る。本のページをめくってみたらアーロンが明らかに大司教を恨んでいたことを根拠とする文章があったことを突きとめる。

マーティンは飽く迄も法廷では第三者の犯行であることを主張して譲らない。アーロンの精神分析も回を重ねているが、あるところまで来たらそれ以上言うのが辛いのか、動揺を精神分析医に見せる。

事件後姿をくらましたアーロンの恋人リンダの行方、そしてアーロンの友達から聞きだした、いかがわしいビデオテープの存在。そのビデオテープには実は大司教に強要されて行ったアーロンとリンダとの性行為の描写が映っている。

その真相を巡ってマーティンはアーロンに拘置所内で詰め寄るが、突然態度が豹変してマーティンに暴力を振るう。精神分析医もマーティンもここでアーロンが二重人格者であることの確証を掴む。

つまりアーロンの内にもう一人の人格者であるロイという人物が存在し、精神的にも肉体的にもひどく圧迫された状況に追い込まれると別の人物になり変るのだ。精神異常者として扱われれば罰することは適わず、当然の処置として病院送りになる。

法廷での最終審理、ジャネット検事の犯行に及んだ動機への追及に歯に衣を着せずに言葉を浴びせてマーロンは色めき立ち、顔面蒼白になって態度が豹変する。メス豚とジャネット検事をののしり、被告席から壇上を躍り出て検事に襲いかかって首を絞める。

このことを予期してのマーティンの作戦だったのだが、これでアーロンの精神異常者としての立証を果たすことが出来た。

そしてエピローグのマーティンとアーロンとの拘置所内での会話。アーロンに“裁判は中止になり、君は病院に入院することになるが、すぐに出られる”と。

アーロンは感謝の言葉を述べ、背を向けて拘置所を去って行くマーティンに向かって何気なく一言を言う。“ジャネット検事にお詫びを言って下さい、早く首がよくなるように”と。

ぶったまげた一言だった。二重人格者などではなく、全てがお見通しの上での演技だったのだ。映画を観ている人も見事に裏をかかれたのである。アーロンを演じたエドワード・ノートン、この俳優の演技はただものではない。

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