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告発

告発

製作年: 1995年

製作国:アメリカ

監督: マーク・ロッコ

出演者: 

(ジェームズ・スタンフィル) クリスチャン・スレーター

(ヘンリー・ヤング) ケヴィン・ベーコン

(ミルトン・グレン) ゲイリー・オールドマン

(ウィリアム・マクニール) ウィリアム・H・メイシー

「ストーリー」はgoo映画より 

30年代後半、サンフランシスコ。若きエリート弁護士ジェームズ・スタンフィル(クリスチャン・スレイター)の初仕事は、アルカトラズ刑務所内で起きた殺人事件だった。被告は25年の刑に服役中のヘンリー・ヤング(ケヴィン・ベーコン)という若い囚人だった。

ジェームズの度重なる訪問に、ヘンリーは少しずつ心を開くが、事件のことには触れたがらない。だが、彼の発するわずかな言葉の端々から、刑務所内の実態が明らかにされていく。

劣悪な環境や副刑務所長グレン(ゲイリー・オールドマン)の残忍な拷問に耐えきれず、脱獄を企てたヘンリーは、仲間の裏切りによって狭く、寒く、日も差さぬ地下牢に閉じ込められる。

3年後、地獄のような日々から解放された彼は、裏切った仲間を見つけると、衝動的にスプーンで相手を殺したのだった。真相にジェームズは激しい憤りを感じ、彼を救うために勝つ望みのない裁判を戦い抜く決意をする。

裁判が始まり、ジェームズはヘンリーの無罪を主張し、非人道的な刑務所の歳月がヘンリーに殺人を犯させたと、逆に刑務所を告発する。それはアメリカの司法制度、ひいては合衆国政府に対する挑戦だった。

法廷は騒然となり、衝撃は瞬く間に全米に広がる。2人には様々な圧力や妨害が降りかかり、周囲の人々は彼らと関わるのを恐れた。有力な弁護士である兄バイロン(ブラッド・ダリフ)も例外でなく、事務所の同僚である恋人メアリー(エンベス・デイヴィッツ)ですらジェームズの元から去っていく。

一方、ヘンリーとジェームズの間には、いつしか立場を越えた不思議な友情と強い絆が生まれていた。裁判は苦戦し、いよいよ最終公判。ジェームズは最後の手段として、ヘンリー自身を証人として召還した。

だが、彼は意外にも裁判に勝ちたくないと言う。あの地獄のような日々に戻るくらいなら死刑の方を望む、と。裁判はジェームズとヘンリーが勝訴するが、ヘンリーはまもなく自殺した。この裁判をきっかけに刑務所内では様々な改革が行われ、やがて63年に完全閉鎖された。

Kokuhatu

☆☆☆ 観おわってから ☆☆☆ 

5ドルという、取るに足りないお金を盗んだ罪でヘンリー(ケヴィン・ベーコン)は25年の刑を言い渡され、アルカトラズ刑務所に服役する。その間に脱獄を企てるが、自らの意思というよりも仲間に引きずられてのことだ。

脱獄は囚人仲間の裏切りによって失敗し、ヘンリーは三年間もの長い間を懲罰と称して独房に収監される。刑務所の規則では一回に付き独房に収容されるのは19日が限度である。

一も二もなく、これはグレイ(ゲイリー・オールドマン)副所長独断の采配で、所長もあずかり知らぬことだった。光の閉ざされた地下牢で寝起きし、野外に出て日差しを浴びたのは、一年間のうちで僅か30分だそうだ。

ようやく地下牢から解放されたヘンリーは、たまたま食堂で脱獄を密告した仲間を見つけて衝動的に殺す。この殺人事件を担当したのが官選弁護士のスタンフィル(クリスチャン・スレイター)である。

スタンフィルにとっては初仕事であり、まずはヘンリーに会って事情の収集に努める。だが、ヘンリーは心を閉ざして容易に事件の真相を語ろうとしない。

ヘンリーに接した日々を重ねるうちにスタンフィルにとって断片的に分かって来たことは囚人に対して非人道的な扱いがアルカトラズ刑務所で行われたいたということだ。

スタンフィル弁護士は裁判の審理は殺人事件から一転してアルカトラズ刑務所の実態を明らかにすることを主眼にし、ヘンリーを殺人に至らしめたのは刑務所の不当な扱いだったと逆に告発をする。

刑務所の所長まで証人席に立たせる行為は、アメリカの司法制度ひいては合衆国政府に対する挑戦に等しく、スタンフィルの仲間や有力な弁護士である兄から猛烈な反対に遭う。

そんな環境にもめげずに裁判の結果は、固唾をのんで傍聴している陪審員の心を動かして死刑は免れる。その結果、アルカトラズ刑務所の地下牢は裁判から7ヶ月後に閉鎖され、1963年にはアルカトラズ刑務所そのものさえが完全に閉鎖に追い込まれる。

あの憎々しげなグレイ副所長は虐待罪で有罪になり、職場から放逐されたとのことだ。この映画は実話に基づいている。

ところで副所長役を演じたゲイリー・オールドマンという俳優は、このような狂気を含んだ悪人をやらせたら天下一品でうまい演技をする。

「レオン」という映画を挙げれば思い出すだろう。日本でも大ヒットした映画であり、レオンの住むアパートの隣室で家族皆殺しが行われ、その命令を部下にくだしているのがゲイリー・オールドマンである。

イヤホーンで音楽を聴きながらアパートに乗り込んで行く振る舞いは、まるで殺人を楽しんでいるかのようだった。

スクリーンで初めて観たのが「蜘蛛女」に出演しているとき。蜘蛛女を演じた女優にクセがあったのは言うまでもないが、ゲイリー・オールドマンはこの時から気になっていた俳優だから相当クセのある演技をしていたらしい。

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