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2011年3月

天国の門

製作年: 1980年

製作国:アメリカ

監督: マイケル・チミノ

出演者: 

(ジェームズ・エイブリル) クリス・クリストファーソン

(ネイサン・D・チャンピオン) クリストファー・ウォーケン

(ビリー・アーヴァイン) ジョン・ハート

(ジョン・L・ブリッジス)ジェフ・ブリッジス

(エラ・ワトソン)イザベル・ユペール

「あらすじ」はウィキペディア より 

1890年代のワイオミング州を舞台にしたロシア・東欧系移民の悲劇を扱った映画化で、実際にあったジョンソン郡の土地紛争であるジョンソン郡戦争をモチーフにしている。

1870年に共にハーバード大学で学んだ親友、エイブリルとアービンが主人公である。そして20年後に保安官となったエイブリルはワイオミングで小規模移民牧場主となっていたアービンと再会する。

そして大規模WASP牧場主リーダーによる牛泥棒根絶に名を借りた移民農民皆殺し計画を知ったアービンは、エイブラルに相談を持ちかけ、エイブリルの恋人のフランス系移民エラ、エラを愛する牧場主の雇われガンマンのネートを中心に、ストーリーが展開する

Tengokunomon

☆☆☆ 観おわってから ☆☆☆ 

1890年代にアメリカで実際に起こった移民同志の争い、ジョンソン群戦争を基にして製作された映画である。アメリカの恥部をさらしたような映画で、それがアメリカ国内で不評を呼び、興行的には失敗したそうだ。

主人公のエイブリルとアーヴァインは親友でハーバード大学の同窓生であり、プロローグのシーンが卒業式。卒業生を代表して答辞を述べるアーヴァインをジョン・ハートが扮していたが、調べてみると当時でジョン・ハートは40歳そこそこだった。

だから顔にも年齢を隠しようが無く、随分と老けた学生とは思っていた。この卒業式のシーンが長ったらしかったが、舞台は一転して20年後のワイオミングに移る。

エイブリルはワイオミングに保安官として任ぜられ、牧場主となっていたアーヴァインと再会する。エイブリルもアーヴァインもワイオミングが故郷なのか、その辺はつまびらかではない。

売春宿を営むエラにも再会し、以前から恋人のような間柄のようでもある。エラはチャンピオンという牧場主の用心棒のような仕事をしている男からも愛されている。チャンピオンもエイブリルとは以前からの知り合いのようだが、しかし、これら登場人物をめぐる過去のいきさつを映画では何も語っていない。

さも、それらは蛇足であるかのように、アングロ・サクソン系の先住民と後から移住してきた東ヨーロッパ系の移民との間の争闘に焦点を絞っているのかもしれない。

それでもなお且つ、やっぱり腑に落ちないのはアーヴァインの描き方。アーヴァインは自らを階級の犠牲者と言う。アーヴァインの属する家畜業者協会は頻発する牛泥棒に手を焼いていた。

東ヨーロッパ系移民の仕業であり、開墾が遅々として進まず、食うのにも困ってやむを得ずやった行為だ。家畜業者協会の会合で決定したのが、牛泥棒の名を連ねている125名を粛清すること。

アーヴァインは反対の意思を示すが、彼を除いて他の牧場主は賛成。家畜業者協会はガンマンを高給で雇い、現地に赴かせる。

これに対抗して東ヨーロッパ系の移民も団結をはかり、保安官エイブリルも一役を担う。双方、血で血を洗うすさまじい銃撃戦が繰り広げられ、アーヴァインも攻め立てられる家畜業者協会側の円陣に立てこもるが自らは銃を持つでもなく、慨嘆の声をあげるばかりで結局流れ弾に当たって死亡する。

そこで思うにアーヴァインという個性が映画の中で必要だったのかどうか。家畜業者の暴挙に棹をさすこともせず、さりとてエイブリルの対極ということでもなく、屁にもならない存在で描いているだけだったからだ。

蜘蛛女

蜘蛛女

製作年: 1993年

製作国:イギリス・アメリカ

監督: ピーター・メダック

出演者: (ジャック・グリマルディ) ゲイリー・オールドマン

      (モナ・デマルコフ)レナ・オリン

      (ナタリー・グリマルデ) アナベラ・シオラ

      (シェリー)ジュリエット・ルイス

      (ドン・ファルコーネ)ロイ・シャイダー

「ストーリー」はウィキペディアより 

ジャック・グリマルディは巡査部長でありながらマフィアにも内通し、報酬を得ていた。同僚からロミオ(色男)と囃される彼は、美しい妻のナタリーと愛し合いながらも、若い愛人シェリーまで囲い、マフィアからの賄賂で潤った快適な生活を送っていた。

ある日、ジャックはマフィアの女殺し屋モナ・デマルコフを護送する任務に就く。モナは美しく強烈な魅力を放っていたが、マフィアのボスのドン・ファルコーネでさえ持て余し怖れるほど狡猾で残忍な女でもあった。

モナから自分を逃がすよう持ちかけられ誘惑されたジャックは、まるで蜘蛛の巣に絡め獲られていく獲物の様に、次から次へと彼女の罠に嵌られ破滅へと追いやられていく。

Kumoonna

☆☆☆ 観おわってから ☆☆☆ 

公開時に一度観た映画。蜘蛛女を演ずる女優が強烈な印象を残して忘れられない映画だったが、二度と観る機会はないだろうと思っていた。それが行きつけのDVDのレンタル屋でお薦めの映画ということで店棚に並んでいるのにびっくりし、飛び上がらんばかりにして借りた。

さて、蜘蛛女とはマフィアの女殺し屋、モナ・デマルコフのこと。もう一人の主役はゲイリー・オールドマンが演ずる巡査ジャック・グリマルティ。この巡査、マフィアに情報を提供することで不法な金をもらって警察官の風上にも置けない卑劣な男だが、どこか憎めのないところもある。

金をもらっては女房にも内緒の場所に隠し、大金に膨れ上がっていく様子にそのつどに小躍りしているお調子者。また女殺し屋モナ・デマルコフに誘惑されてコロッと口車に乗せられるダメ男だ。

ところでゲイリー・オールドマンという俳優を知ったのは「蜘蛛女」が最初。アクの強さを感じた男優だが、もっと強烈だったのがモナ・デマルコフを演じたレナ・オリンという女優。

ジャックが車でモナを移送中、両手は手錠で自由がきかないにも関わらず、後ろから両足で運転中のジャックの首をはがい締めにし、そのはずみで車が暴走し挙句には衝突する。

したたかに胸を打って気絶しているジャックを尻目にモナは車の内側から両足で窓を蹴破って逃走する。手傷を負い、ハイヒールを履き捨てて、びっこを引きながら、すたこら逃げて行くモナの様子におかしみもあったが、しかし、この悪女の振る舞い、いまだかってスクリーンに登場したことのない、あきれ返るくらいにすさまじい所行だった。

そこで今回DVDを観終わってから、興味津々にレナ・オリンという女優を調べてみたら「存在の耐えられない軽さ」にも出演し、主人公の恋人に扮していたあの魅力的なサビーナだったことに、きもをつぶした。

そのことを知ってから、モナがジャックに迫るときに覗いていたパンティが鮮烈なくらいに白く、余計になまめかしく感じた。

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